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「あるコピーライターの値段。」と、お金の価値について

私のコピーライティングの師匠、柴田常文氏(リンクエス)が編集に携わる

「クリネタ」という雑誌があり、No.17 2012年 春号が現在、発売中です。

この号では「クリネタ経済学部 開校!」という大特集が組まれ、

私も微力ながらご協力、「あるコピーライターの値段。」という記事になっております。

あるコピーライターの値段。

クリエイティブの制作費という、仕組みを予見しづらい料金設定について、

私なりの考え方が示されており、フリーランスのクリエイターの方々に

多少はご参考になるかと思います。

そのほかにも、クリエイティブに携わる方にとって役立つ様々な記事はもちろん、

単なる興味本位で読んでも楽しめる750円。

是非ご購入のうえ(立ち読みではなく)、ご覧ください。

 

さて、

この記事にご協力したことが「お金」についていろいろ考えるきっかけとなり、

一応の見解を得たので、記しておくことにします。

 

お金は物質としてはただの紙なわけで、

みんなでそれに共通の価値を持たせる約束によって、

モノやサービスと交換できる媒体にすぎない。

「共通の価値」が崩れてしまったら、

本当に何の効力もないただの紙。

「共通の価値」は決して崩れることがないとは言い切れない。

言い換えれば、お金が未来永劫、今と同様の価値を持ち続けることは不確実。

思っているほど、お金の価値って、安定していないのでは?

意外に脆いものとして付き合った方がよさそう。

となると、

大切にすべきものの優先順位を考えた際、お金って、それほど上位ではないのでは?

じゃぁ、お金で買えないものって、大切にすべきかもしれない。

いや、きっと、そうだ。

お金で買えないものを大切にしよう。

人間関係とか、人間そのもの(家族など)とか、売ってないもんね。

 

なんていうことが、遅ればせながら腑に落ちた、39歳の春。

この先、いろいろ人生経験積んだら、考えが変わるかもしれないけど、

今は、そんなところです。



単なるメッセージとコピーの大いなる違い

「コピーライター養成講座」などではよく、

「コピーライティングは何を(what)どういうか(how)を考える作業だ」と言われます。

自分としては、そこに誰に(who)の要素を入れたり、媒体計画によるwhenやwhereも

重要だなぁと経験上感じていますが、やっぱり行きつくのはwhatとhowです。

このwhatは、その広告において「伝えるべきメッセージ」とも言い換えられ、

制作側が探し出すこともあれば、広告主が指定することもあります。

広告主が指定してくる場合、もっと効果的なwhatを制作側が見つけたとしても、

広告主との付き合いが浅いとなかなか言い出せなかったり、

付き合いが深くても言い出すのにちょっと度胸がいるものです。

話はズレましたが、このwhatをより分かりやすく、気持ちよく、瞬時に伝える言葉が

コピーであり、それを作り出すのがプロフェッショナルの技(how)なのです。

ただ、プロッフェショナルでない人の場合、コピーを作り出すどころか、

書かれている言葉がコピーになっているのか、単なるメッセージのままなのかを

見極めること自体、なかなか困難だったりします。

(単なるメッセージであるwhatが独創的であるなら立派なコピーになりえるが、

なかなかそういう事態は少ない)

端的にいうならば、「コピーは心に届くが、単なるメッセージは届かない」もの。

で、その分かりやすいモデル動画がtwitter上でちょっと話題だったので、拝借。

I’M BLIND PLEASE HELP が上でいうwhat、単なるメッセージで、

IT’S A BEAUTIFUL DAY AND I CAN’T SEE IT. がhowの施されたコピー。

「何を言うか」そのままじゃ、伝わらない、届かない。

でも、世の中を見渡すと、結構こういうのが多い。もったいない。

我が【朝九広告工房】では、「何を言うか」をPROPOSITIONと呼び、

この抽出に労力を惜しみなくかけ、じっくり吟味します。

そのPROPOSITIONが盤石であるほどhowの作業に自信とゆとりを持って

取り掛かれるため、結果としてコピーの精度も上がる、

と言い切っていいかどうか分かりませんが、そのような気概で

仕事を進めています。



ネーミングと商標、またはコピーライターと弁理士

先週末にいただいていたネーミングのお仕事が一段落。

ネーミングを考えるだけなら、脳がどんどん活性化していくのを感じるような
楽しいしお仕事なのですが、ネーミングにはそのダークサイドともいうべき、
厄介な作業がつき物。

それは、商標調査。

本格的な調査は素人の出る幕ではなく、弁理士が行うのが一般的ですが、
まったくあてずっぽうなネーミング提案も無駄が多いので、
特許庁のデータベースを使って、簡易的に調査してから、
使用可能性なども加味して、クライアント様が支払う調査費用を
極力少なくできるよう、ご提案しています。

まずは、同じネーミングが商標登録されていないかどうかをチェック。
続いて、似たような音を持つ言葉の登録状況をチェック。
また、ネーミング内に含まれている言葉の登録状況やら、
前後の言葉と一塊でならどうかやらを商標区分なども気にしつつ、
言葉を使った、どちらかというと数学的な作業を行います。

まぁ、ネーミングを考える段階でも、アタマの片隅で、
「これはすでに登録されてそうだな」とか
「顕著性なさそうだから、使うことはできるな」とか、
いろいろ気にはしているのですが、最終的に確認。
今回はこの作業で半日以上かかりました。

自分の場合、メーカーでの商標担当の実務経験があるため、
最低レベルの商標知識が仕事を通じて実践的に身に付きましたが、
理屈は分かっていても、実務となると結構大変。
「弁理士事務所がネーミングのサービスしたほうが、効率いいのでは?」
とも、思えてきます。

ということで、「これは!」と思った弁理士さん、いつでもお声掛けください。
喜んでご協力いたしますよ。



土用の丑の日は平賀源内にうなぎボーン

本日は、土用の丑の日ということで、

おそらく、一年で最もうなぎの消費量が多い一日。

もっとも、この200年近く続いている

お化け企画「土用の丑の日にうなぎ」。

発案者は、かの平賀源内だというのは、

よく知られた話で、

彼が、日本初のコピーライターであるとも言われており、

当時でいうCMソングの作詞作曲なども手がけたとのこと。

さっぱりした食べ物が好まれる夏に、

「暑いからこそ栄養が必要」というアプローチで、

あえて、こってりしたうなぎを勧める。

きっかけとして「土用の丑の日」というネタを持ってきて、

結びつけるという技。

うなぎ屋としては、商売が見込めない夏の真っ只中を、

言葉ひとつで、最も売れる一日に変えてしまったというマジック。

負のチカラを逆手にとって、強力な正のチカラに変えるという、

合気道的な言葉ワザ。

それが約200年も続いているなんて。

カッコよすぎます。

憧れます。

これぞ、広告制作の醍醐味です。

広告やコピーで、世の中は変えられるのです。

うなぎボーン

自分も「うなぎボーン」食べて、

200年続く骨太な企画、コピーを生めるよう、がんばります。

浜松で売っているおつまみ的スナック「うなぎボーン」。

名前のとおり、うなぎの骨。

廃品利用といえばそれまでですが、あとひく旨さ。

(ちょっと、もたれるけど)

たまに乗る「こだま」が浜松で通過待ちしているときに、

毎度、降りて買おうかどうしようか悩みます。

(結局、降りて買う度胸なし。)



日本代表を見に行ってきました

といっても、サッカーではなく、こっち。

TCC2010

「TCC広告賞展2010」を観に、汐留のアドミュージアム東京(ADMT)へ。

TCC広告賞とは、コピーライターによる団体TCCが、

コピーライターによって応募された、ここ1年の広告のなかから、

優れたものを選び出すという賞です。

ちなみに自分は会員ではありません。

まず入ると、早速グランプリから展示。

いきなり最高から見せるとは潔い。

ちなみにグランプリは、

コピー界の大御所、ナカハタさんのアデランスでした。

「だれでしょう?」っていうアレです。

で、そのあとに、グランプリ以外のTCC賞が展示されていて、

観たところ、今年は特に奇抜なものがなく、

「ベテランによる正攻法が評価されているんだなぁ」という印象。

「歌、踊りモノが多いなぁ。」とも。

あと、広告とともに、本人の手書きコンテが展示されていました。

生々しくてよし。

で、下の階に降り、常設展示を抜けると第2会場。

こっちは新人賞を中心とした展示です。

自分の目的はこっちです。

大手代理店では、新人さんたちにこの賞をとらせるべく、

先輩方がかなり厳しく指導をして、広告を作らせていると、

以前、ウワサに聞いたことがあります。

ある意味、「採れて当たり前」的に。

この賞を採ると、TCCの会員になれるので、そこが目的だと思います。

大手代理店のコピーライターにはTCC会員というのが、

コピーライターの免許証みたいなものなのでしょう。

一方、大手代理店以外にも、

小さな代理店や制作会社、さらに自分みたいなフリーランスのコピーライターも

大勢存在しています。

そいういう人たちも、この新人賞に応募してきます。

ちなみに「新人」といっても、年齢制限はありません。

ということは、新人賞は、

「有名な大学出て大手代理店に入って、先輩にバックアップを受けて、

有名なライターとのコネクションもあったりする環境で、

賞に応募することを前提としてコピー書いたりするエリート」たちと、

「高校や専門しか出てないけど、現場で営業もやって汗かきつつ、

クライアントとカスタマーのために、必死にコピー書いてるみたいな労働者」が、

アタマ振り絞って戦う場なのだという背景を勝手に想像して、

コーフンできる素敵なステージなのです。

「偏見」ではなく、あくまでも「勝手な想像」です。

ちなみに最高新人賞は、業界最大手の広告代理店の方でした。

個人的に「いいなぁ」と思ったのは、

「好きな話をしているだけで、商談。」 レッドバロンの新卒採用ポスター

「人は、人がつくったものに弱い。」 東急ハンズのバレンタイン

でした。

前者は、人の意識を惹く引っ掛かりのある言葉を使っていない点や、

真っ向勝負なスタイルが普遍的で気に入りました。

後者は、各売り場の案内にもなるテーマを絞ったコピーが組み合わさっていて、

広告全体が考えて組み立てられている贅沢な作りが好印象でした。

ちなみに、受賞者一覧見ると、ほぼ大手のひとたちで埋まっています。

TCCpad

オマケ的に、こんなのも売ってました。

TCCオリジナルコピー用紙。

コピーとる用じゃなくて、

コピー書く用。

500円。

ちょっと、高いような。

そういえば、ウチにもあったな。

TCCpad30th

TCC、30周年記念モデルでした。

柴田塾で優秀コピー賞として、

柴田常文塾長から

いただいたもの。

プライスレスです。



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